退職代行体験談
私はかつて、大手通信企業の顧客サービス代表として働いていました。その会社で働いていた2年間にわたり、数多くのお客様に接し、彼らの悩みや問題を解決してきました。業務上、退職手続きに関する問い合わせが多かったため、その手続きに精通していました。しかし、私がその企業を辞める際には、私自身が退職代行を利用することにしたのです。
私が退職代行を利用する理由はいくつかありました。まず、自分で手続きを進めるのが億劫だったというのが一番の理由です。転職活動に時間を割きたかったため、手間のかかる退職手続きはできるだけ簡単に済ませたかったのです。また、会社の内情に詳しい上司に退職を伝えるのも、正直に言うとリスクを感じました。思わぬ反応や意見を言われることがあるかもしれないという心配がありました。さらに、退職手続きの書類を提出した後も、確実に退職手続きが進んでいることがわからずに不安に感じることがありました。
そこで私は、インターネットで調べた退職代行サービスの中から、安価で信頼できると評判のサービスを選びました。手続きの流れを下調べしておき、申し込みに必要な書類を提出し、手数料の支払いも完了したため、あとは代行業者に任せるだけでした。きちんと書類が書かれ、提出されることを確認した上で、自動車保険の解約手続きや社員カードの返却、給与計算書の照会など、私が行う必要のある手続きもしっかりとしてくれました。退職理由を記入する欄があったため、私は今後の経験について前向きに考えている旨を伝え、上司を飛び越えて直属の部門長に退職を伝えたところ、快く送り出してくれました。
その後、代行業者から自動的に書類が提出された旨の通知が届き、あとは退職金の振込みを待つだけでした。退職代行業者に支払った手数料の金額は数千円で、私が自分で手続きを進めるのにかかる時間や不安を考えたら、とてもリーズナブルだと感じました。
私が利用した退職代行業者は、従業員の人員配置や給与計算のシステムを扱っており、他にも様々な福利厚生サービスを提供していました。私が知らなかったサービスがあったため、思わぬ得をすることができました。退職代行サービスと同時に、育児休暇や各種保険の無料相談、健康診断の予約なども、業者に相談することができ、とても役に立ちました。私が退職代行のサービスを利用して得たものは、手間の削減だけでなく、別種の福利厚生を利用できることでした。
しかしながら、退職代行には１つの思いも残ります。代行を利用することにより、自身の言葉で退職の意思を上司に伝える機会を失ってしまったことが残念でした。直属の上司にはご迷惑をかけたと反省しています。だからこそ、今後は退職代行業者への委託に頼るのではなく、会社や上司に向き合ってきちんと対応していくことが大切だと感じました。
以上が、私が退職代行を利用した際の体験談です。業務上、退職手続きに詳しい立場にいたため、自分で進めることもできたと思います。しかし退職代行を利用したことで、自分の意思を正しく伝えられなかった後悔や、思わぬ切り口で福利厚生を知る貴重な経験を得ました。代行業者を利用するかどうかは人それぞれの判断に委ねられますが、注意点を押さえつつ、利用することで手間の削減や知識の獲得ができることは間違いありません。
