私はある大手企業でデータサイエンティストとして働いていましたが、数年前に退職トラブルに巻き込まれました。その時の経験を振り返り、4000文字以上でお伝えします。
退職トラブルのきっかけ
私が所属していたチームは、データ分析に関する業務を担当していました。ある日、企業のトップから「新しいデータプラットフォームの開発を行いたい」という依頼がありました。私たちチームは、その開発案件を引き受けることになりました。
開発案件は、進捗が予定よりも遅れ、予算も超過する状況が続きました。私たちは、開発のスピードアップとコスト削減のために、海外のフリーランサーや開発会社を積極的に活用し、プロジェクトを推進していきました。
しかし、外部の人材を組み込むことで、内部のチームで作業する場合よりもコミュニケーションの問題が発生することが度々ありました。また、外部の人材があまりにも多かったため、開発にかかる費用が膨らんでいることに異論を唱える社員も現れるようになりました。
トラブルの発生
ある日、私たちチームの元社員から、開発案件が進行していく上で、不正な取り引きが行われているとの告発がありました。具体的には、フリーランサーや外部開発会社から賄賂を受け取っている社員がいるということでした。
当初、私たちチームはその告発に対して怪しむこともなく、真実かどうかは調査する必要があると考えました。しかし、社内の風当たりが強まっていく中、企業トップから、問題を深刻に受け止め、即座の調査を行うように指示が下されました。
調査結果
調査結果、私たちが開発プロジェクトに協力していた外部会社から、社員が賄賂を受け取っていたことが判明しました。そのことが発覚し、外部との取引は一部停止することになりました。
また、私たちチーム自体の問題点も指摘され、社内の風当たりはさらに厳しくなっていったため、多くの社員が会社を退職するようになりました。
トラブルの余波
私たちチームで被ったトラブルは、企業全体にも影響が及びました。詐欺行為があったことにより、外部からの信頼が失われ、引き続きプロジェクトを進行させることが困難になりました。
特に、私たちチームが担当していたデータプラットフォームの開発案件は、成果物がほとんどなく、約1億円の予算がかかったにもかかわらず、実現することができませんでした。
退職
トラブルの余波は続き、私たちチームのメンバーも徐々に退職するようになりました。私自身も、会社の方針や現場の意見が合わなくなり、ついには退職を決めました。
退職前に、私たちが開発していたプラットフォームのデータを手放す必要があったため、私はシステムにアクセスするパスワードを管理している上司にその情報を伝えてもらうために会社を訪れました。しかし、パスワードを返さなければならないと言われた上司は、私に対して多額の報酬を提示するよう迫ってきました。
私は報酬を受け取ることはできないと伝え、上司との間で揉め、その場から退去しました。その後も、上司からの嫌がらせや退職金の不払いなど、トラブルが続いていました。
まとめ
データサイエンティストとして働いていると、トラブルが起きる可能性があることを自覚しておくべきです。私が経験したトラブルは、開発案件の特殊性とチームが外界に過剰に依存することが原因であると言えるでしょう。
それでも、問題点は必ずあるため、社員として、チームとして、問題を早期に発見し、解決するために積極的に取り組むことが必要です。また、今回のようなトラブルが発生した場合は、冷静に対処しなければなりません。当事者同士の問題が長引くと、悪い影響が自分自身にも及ぶことがあるためです。
私は今後、組織や個人が引き起こすトラブルを未然に防止するために、十分な準備と対策を行いつつ、仕事に取り組んでいきたいと思います。